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かえるくん総合研究所

意識高いやつ。いるよね。好青年。いるよね。でも、全員がそんなじゃ気持ち悪くない?と思いながら、秒速で駄目な日々をおくってみる!!

【色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年:書評】 村上春樹の小説の登場人物が僕にナンパ指南をしてくれた!!

モテるための傾向と対策 女子への営業ノウハウ 書評

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

自分自身がどこまでチキンかを巡る冒険

僕はビールを飲んでいた。麦男(むぎおとこ)が僕に言った。「そんなに無理しなくてもいいんじゃないかな。誰も君に頑張ってもらうことを望んでいない。むしろ世間一般の40代のおじさんはそんな酔狂なことしないんじゃないかな」。

 

麦男は麦芽100%だ。そんな男に「酔狂だ!」なんて言われてる僕。僕は葛藤のなかにいる。僕はルールを課していた。

◎女の子に・・・・

◎1人で・・・・

◎昼間の路上で・・・・

◎アルコール無しの状態で・・・・

◎声がけすること。

 

そう、どうでもいい物語。

 

でも、僕は続けてみることにした。やってみてから判断する。でも、いきなりプレミアリーグのフィールドに立つのは無謀だ。とはいっても草サッカーじゃ手ぬるい。まずは膝下の水位で水に親しむこと。水への恐怖心を払拭すること。僕は人生初のナンパ講習で逆に女性への会話の仕方に迷いが生じている。でもこれは良い機会だ。破壊と想像。この機にゼロベースの白紙状態から女性とのコミュニケーション術を改めて学習してみようと思った。

 

(その経緯はこちら)

www.moneynanpa.jp

 

僕の稽古は続く

僕は純粋な会話だけの声がけトレーニングを続行中だ。とにかくチャンスがあったら、見知らぬ女の子に声をかけてみる。雑談でもなんでもいい。とにかく会話をすることを自分に課す。

 

僕の“圧(あつ)”で女の子のコーヒーが吹き飛んだ!

今日はセブンイレブンでコーヒーを購入。となりのマシンの子をじっくり観察。僕が観察しすぎて「圧(あつ)」を感じたのか、女の子は僕が声がけする寸前にコーヒーを盛大に床に落とした。あ、ごめんね。僕の力みが伝染したのだろうか。

 

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 お次は山下公園だ!

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仕事で横浜まで来た。商談終了後に山下公園へ散歩。うーん、とりあえず稽古するしかない。程よい子に「すいません、ここの見所ってどこなんですかー??」と聞いてみる。そりゃ、この場所こそが見所だ。まあいい。これは稽古の一環なんだから。

 

人は手持ちのカードで戦うしかないんだ

こんなバカなことをいつまで続けんだ。でも、人はどんな悪いカードだろうが、手持ちのカードで人生を勝負するしかない。もっと若かったら。独身だったら。イケメンだったら。もっと金を持ってたら。際限がない。そんなこと言ってても何も解決しない。僕は最悪の手持ちのカードで最大限のプレイをするまでだ。

 

僕はそういう時にふと村上春樹の小説のある登場人物のセリフを思い出してしまう。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。主人公の大学時代の友人アカは自己啓発セミナーのカリスマ経営者となっている。そんなアカも決して自己啓発やカルトを本当に信じているわけじゃない。でもアカには彼独自の規律、哲学があった。アカは言った。

 

「さて、君にとって良いニュースと悪いニュースがひとつずつある。まず悪いニュース。今から君の手の指の爪を、あるいは足の指の爪を、ペンチで剥がすことになった。気の毒だが、それはもう決まっていることだ。変更はきかない」。

 

(中略)「次に良い方のニュースだ。良いニュースは、剥がされるのが手の爪か足の爪か、それを選ぶ自由が君に与えられているということだ。さあ、どちらにする?十秒のうちに決めてもらいたい」。

(出典:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上春樹)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 

 

 

そうだ。僕に選べるのは剥がされる爪が手の爪なのか、あるいは足の爪なのか。それだけなんだ。クソッタレの世界を僕は変えることも違う世界を選択することもできない。僕が選べるのは 、剥がされる爪が手の爪なのか、あるいは足の爪なのかだけだ。

 

小説中のアカは足の爪を剥がすことを即座に選択した僕に言う。

 

おれはそいつに向って温かく拍手して、そして言う、「本物の人生にようこそ」ってな。ウェルカム・トゥー・リアル・ライフ・

 

僕は明日からも挙動不審に路上に立つだろう。僕の緊張はまだ緩和されない。行くべきか?止めるべきか?僕は明日からも逡巡するだろう。よし行こう。僕は震える足で決断する。その時、麦男(むぎおこと)が言った。「本物の人生にようこそ。ウェルカム・トゥー・リアル・ライフ」と。 

(おわり)

 

追記:2015年12月ついに文庫本が発売!

文庫本が発売になりましたね。キンドル版もあるのはうれしいですねー!!!

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)

 
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)

 

 

◎村上春樹へのオマージュ記事はこちらから

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」のような中篇小説も良いですが、村上春樹の短編は独特の読後感があって最高。「4月のある晴れた朝に100%の女の子に出会うことについて」という名作短編をモチーフにした記事は下記となります。

www.moneynanpa.jp

◎登場人物アカへの興味深い論考はこちら

やはり「色彩を~」で一番魅力的な人物はアカだ。アカに対する佐藤優氏の興味深い論考はこちら。

toyokeizai.net

 

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