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かえるくん総合研究所

意識高いやつ。いるよね。好青年。いるよね。でも、全員がそんなじゃ気持ち悪くない?と思いながら、秒速で駄目な日々をおくってみる!!

【僕のストレス撃退法】 ~世の中の鬱々としたことの97.5%はウータンクランのファーストを聞いてジョギングすれば爽快になるんじゃね?~(※個人の感想です)

筋トレ&ジョギング アンチエイジング 書評

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

明治神宮の森

僕は43歳で、その時、山手線の外回りの座席に座っていた。無機質な山手線はぶ厚い雨雲をくぐり抜けて降下し、原宿駅に到しようとするところだった。十一月の冷ややかな雨が大地を暗く染め、雨合羽を着た駅員たちや、のっぺりとした原宿駅前の吉野家の上に立った牛のロゴマークや、きゃりーぱみゅぱみゅの広告。クールジャパンと謳いつつ、国の成長戦略に祭り上げられ、かつそのクリエイターはただ搾取されるだけの平面的な絵がグロテスクに原宿の街を彩っていた。やれやれ、また原宿か、と僕は思った。

 

ホームに降りたとき、ホームから「ウータンクラン」のファーストアルバムのイントロが流れてきて、僕は深く混乱した。インバウンド戦略の一環で山手線のホームの発着メロディはヒップホップとハウスミュージックと変更となっていた。僕は山手線の原宿のホームでひざまずく。キオスクのおばちゃんが駆け寄ってきて、僕を気づかってくれる。

燃えよウータン

大丈夫です、ありがとう。ちょっと哀しくなっただけだから」と僕は言って微笑んだ。 「そういうこと私にもときどきありますよ。よくわかります」とキオスクのおばちゃんは言った。「キリンメッツ飲む?今ならパッケージがスターウォーズ・バージョンだけど。あ、150円ね」。僕のフォースの覚醒を促すキオスクのおばちゃん。

 

今週も色々と嫌なことがあった。仕事のトラブル。敗戦処理のような案件。家庭のトラブル。楽しい酒席がいつのまにか奥さんとの口論の場に。また僕の例の極秘トレーニングは進捗具合がはかばかしくない。僕のマインドはこんなに弱かったのか?自分自身が嫌になる。

 

【「例の極秘トレーニング」って?】

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でも大丈夫だ。こういう時はトレーニングウェアに着替え、スマホを持ってジョギングにでよう。BGMは「ウータンクラン」のファーストアルバムだ。

 

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筋トレとジョギングが僕を未来に運んでくれる

当時のウータンクランは輝いていた。「少林(シャオリン)」のカンフーマスターを師と仰ぐニューヨークのやばいヒップホップ軍団。ストイックなカンフーの修行を想起させるリリックとトラック。そこにはファンタジーがあった。20代前半の僕は夢中になったものだ。「合理的で科学的でないもの」に胸をときめかせていたんだ。


Wu-Tang Clan - C.R.E.A.M. - YouTube

 

そしてジョギング。ジョギングの科学的効能やクソのようなライフハック的な記事は腐るほどネットで出てくる。でも僕はライフハック的な記事は大嫌いだ。あほか。ライフハックの記事で意識高くオナニーしてろって。

 

僕は少林(シャロリン)のマスター、フォースを操るジェダイの騎士になるためにジョギングをして“気”を高めているんだ。

 

ちょうど村上春樹のエッセイを読んでいたら、彼のジョギングする理由の記載があった。それは印象深いものだった。村上春樹のジョギング好きは有名だ。彼は言う。「不健全な魂を探求するためには健全な肉体が必要だ(大意)」と。フィジカルの強さがないと人間の深層心理の深い井戸を掘ることができないのだと。そういう記載はしばしば他の書籍やインタビューでも目にしていた。

職業としての小説家 (Switch library)

でも今回の書籍ではまた違った視点での「ジョギングの効能」を語っていた。それは興味深いものだった。村上春樹が尊敬する河合集雄氏。心理療法家の大家へ関してのエピソードを紹介しよう。

 

河合先生の駄洒落というのは、(中略)「悪い意味でのおやじギャグ」です。しかし、それはできるだけ、くだらないものでなくてはならなかったんです。(中略)それは河合先生のとっては、いわば「悪魔祓い」のようなものだったのではないかと僕は考えています。

 

河合先生は臨床家としてクライアントと向かいあうことで、多くの場合、魂の暗い奥底までその人と一緒に降りていきます。それは往々にして危険を伴う作業になります。(中略)そのような場所で糸くずのようにべったりと絡みついてくる負の気配、悪の気配を振り払うためには、できるだけくだらない、ナンセンスな駄洒落を口にしないわけにはいかなかった。(中略)

 

ちなみに僕の場合の「悪魔祓い」は走ることです。(中略)毎日外に出て走ることで、僕は小説を書くことで絡みついてくる「負の気配」をふるい落としている気がします。

(出典:職業としての小説家/村上春樹)

 

職業としての小説家 (Switch library)

職業としての小説家 (Switch library)

 

 

 「悪魔祓い」としてのジョギング。僕たちには知らないうちに様々な「邪気」を体に帯びてしまうのだろう。少年のうちはそんな邪気は自然と振り払える。でも、大人になって時が経つと、意識的に邪気を振り払わなければ、人は邪気に支配されてしまう生き物なんだろう。もちろん、くだらない仮説でありフィクションでありファンタジーだ。全く科学的でない。でも僕は将来の役に全くたたないからこそ小説を読むものだ。

 

さてさて。ジョギング後にブログを書いてしまったため体が冷えたようだ。小説を読みながらゆっくりとお風呂に入ろう。

 

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