事件は唐突に非ドラマチックに静かに始まる
僕は少しづつ、
様々なものを失くそうとしているのだろうか。
これはメタファーでも文学的レトリックでもない。
物質的に。実体として。
ある日の異変
それは約1週間前の出来事であった。
奥さんが僕に言った。
「キッチン用のハサミが見当たらないんだけど」。
もちろん、そんなもの僕は知らない。
散々さがしまわった挙句、
奥さんは僕に言った。
「別に怒らないから、本当のこと言って」。
??????
いやいや。だから知らないって!!
変な嫌疑をかけられてるの、俺????
(今回は「実録シリーズ」なので本当の話で・・・)
最近、うちのマンションに空き巣が入ったらしい。
管理人から各住民に注意喚起の通達がきたのは約2週間前だったろうか。
我が家も2つのカギとチェーンロックの過剰なる空き巣対策がとられていた。
とはいえ、住宅侵入して「キッチン用ハサミ」だけを盗み出す
空き巣なんているのだろうか。
次の異変
そして昨日。
僕が飲み続けている、病院から処方された薬が見当たらない。
奥さんに聞いてみるが、知らないと言う。
今度は僕がうちの奥さんに嫌疑の目を向けた。
彼女は前々から僕が薬物を飲んでることを快く思っていなかった。
僕は坑鬱系の薬を10年以上のんでいる。
人並み以上に陽気でテンションの高い僕はウツの薬を飲んでるなんて
僕の周りの奴らは絶対に信じてくれないだろうけど。
別に精神が病んでいたとかではないんだけどね。
過去に過労もあって極度の体調不良が続いて、
色々な処方を試しみたんだけど、
結果的に一番きいたのがウツ系の薬だったってわけ。
奥さんに問いただしてみても
本当に彼女の仕業ではないようだ。
少しづつ無くなっている?
とはいえ、住宅侵入して「キッチン用ハサミ」と
「坑ウツ薬」だけを盗み出す空き巣なんているのだろうか。
真相追究の手がかり
いや。別にホラーやミステリー調の記事を書こうってんじゃないんだ。
考えられるストーリーは3つ。
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①ハサミはどこかに紛れ込んでいるだけ/薬は奥さんが意図的に破棄
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まあ、この線が濃厚だとは思うよ。
ただ、薬なんて病院に行けばまた簡単に処方してくれるからね。
薬を捨てたって「誰とく?」なわけだよね。
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②奥さんが無意識にハサミと薬を破棄
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これも実は可能性は低くないんだ。
うちの奥さんがお酒が大好き。
昔はそんなことはなかったけど、
最近はお酒にホントに弱くなってきていてね。
ちょっと前も朝おきたらテーブルの上に
スーパーの買い物袋にどっさりの食材たち。
そしてレシートとお釣りの小銭たち。
どうやら近所の24時間スーパーで
奥さんが無意識に買い物をしてきたらしいんだ。
当然ながら本人は全く覚えていなかった。
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③僕が無意識にハサミと薬を破棄
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「お酒」でいえば、僕だって他人事じゃない。
最近はお酒の頻度もよりあがってるよね。
色々な家庭トラブルや忙しすぎる仕事。
仕事自体は楽しんでるからストレスなんて全く感じてないけど、
無意識レベルでのそういうストレスの蓄積って否定できない。。。。
犯人は僕なのだろうか。
それを自信を持って否定できない僕がいるのもまた事実。
明日は何もモノが無くなっていないことを願うよ。
だって、うち貧乏じゃん???
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「続編」はまたモノが紛失したら書きます。静観中です!!!
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(続編はこちら)
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