恋愛工学徒としての僕
僕はカミングアウトしよう。
あ、別にゲイとかのカミングアウトではないだけどね。
僕は恋愛工学の徒なんだ。
もちろんその最末端に位置する者ではあるが。
僕は女性を神聖視しないよう務めてきた。
女性を美化することは自らの首をしめる行為だからだ。
恋愛工学という学問であり教義は
僕にこう命じる。
非モテ・コミットメントを避けるためには、
女性に過剰な幻想を抱くな。
過度に女性を美化するなと。
でも、僕はその教えに共感しつつ、
女性とのロマンティック・ラブこそが人生の醍醐味だと思う。
もちろん、それは「あえて純愛というフィクション」の世界を
自ら創造し、その舞台で
ロマンティックな純愛という喜劇であり悲劇という
シナリオをとどこおりなく演じることを意味する。
でも、僕は詐欺的な行為をしているわけではない。
それを非難されても僕は途方にくれるしかないんだ。
だってその瞬間、僕は虚構であることを分りながらも、
誠心誠意その子に純粋で過剰な想いを抱いているから。
彼女は言った。
May the Force be with you
(フォースと共にあらんことを)
僕はジェダイの騎士としては修行が足りないが
微力ながら最大限のフォースを使い、メッセージを返す。
May the Force be with you
(フォースと共にあらんことを)
僕はその瞬間、本当に祈っているんだ。
彼女がフォースの恩恵にあずかることを。
恋愛工学徒が家に帰ってみると
虚構の世界のロマンティック・ラブから帰宅してみると、
そこにはアル中ぎみの僕のワイフがゴミ箱に頭をつっこみながら
泥酔しているんだ。。。。。
やれやれ。これが現実らしい。
僕も愛を証明しようと思う
でも僕はこの両極端の世界のどちらも愛する。
落第生寸前の恋愛工学徒の僕は
クソッタレの現実の女性を限りなく愛し、
そして僕の遺伝子のリレーを継ぐものを限りなく愛するんだ。
彼女は8歳。既に僕の手から離れつつあるようだ。
生命力に溢れ、その可能性は無限だ。
自らの遺伝子を継ぐ者との
“最大の失恋”という宿命が父親には待っている。
そして虚構の世界の彼女に微力なフォースの力を送るんだ。
落第ギリギリのジェダイの騎士として。
May the Force be with you
(フォースと共にあらんことを)
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