- ビジネス書なんて読むな!!
- 1冊目:経営戦略全史/三谷 宏治
- 2冊目:ストーリーとしての競争戦略/楠木建
- 3冊目:経営戦略を問い直す/三品和広
- 4冊目:ねばちっこい経営/遠藤 功
- 5冊目:サラリーマン合気道/箭内道彦
- 6冊目:はじめての編集/菅付雅信
- 7冊目:ほぼ日イトイ新聞の本/糸井重里
- 8冊目:広告コピーってこう書くんだ!読本/谷山 雅計
- 9冊目:堀江貴文の儲かる会社の作り方/堀江貴文
- 10冊目:マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣/水野俊哉
- 11冊目:プロフェッショナルリーダーの教科書
- 12冊目:つなげる広告/京井良彦
- 13冊目:次世代コミュニケーションプランニング/高広伯彦
- 14冊目:なぜ投資のプロはサルに負けるのか/藤沢数希
- 15冊目:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方/橘玲
- 16冊目:動員の革命 ソーシャルメディアは何を変えたのか/津田大介
- 17冊目:ロングエンゲージメント/京井良彦
- 18冊目:メディア・メイカーズ/田端信太郎
- 19冊目:キュレーションの時代/佐々木 俊尚
- 20冊目:成功者3000人の言葉/上坂徹
- ビジネス書を読む前にやるべきこととは?
- 番外編:2015年の僕のベスト・ビジネス書はこれだ!
- 備考:「本だってジャケ買い!」装丁のかっこいい書籍集まとめ
- 備考:恋愛本のおススメ本7冊はこちら!
ビジネス書なんて読むな!!
ビジネス書なんて休日に意識高く読むな!!例えば営業職。営業マンに必要なのはファイナンス理論じゃないし、企業価値算出のためのデューデリジェンスの計算式じゃない。そんな本を読む暇があるなら、営業回りで顧客接点を拡充すべきだろう。営業職における顧客接点の拡大とは?そう。それは“接待”だ。ノーパンしゃぶしゃぶ事件も立派はマーケティング活動だったんだ。得意先との会話のために芸能ネタを仕入れておくのは大切な業務だ。
僕は本心からそう思う。でも百歩譲ってビジネス書を読むとしたら良書を読んでもらいたい。そんな僕からの適当なビジネス書のガイドブックだ。
1冊目:経営戦略全史/三谷 宏治
◎結論。これがナンバーワン!
早くも結論。「ビジネス書のベスト1を選べ!」っていわれたら僕は本書をあげる。
本書は長い経営学の歴史をコンパクトにまとめている。乱暴にいうと経営学ってのは「ポジショニング派とケイパビリティ派の闘争の歴史」と喝破している。
◎ポジショニング派とは?
マイケル・ポーターに代表される「ポジショニング派」。簡単にいうと「どうやるか?」より「何をやるか?」が大事って主張。勝てる土俵を選ぶこと。アホでも勝てる、儲かるポジションを見つけることが重要という考えかただね。要は外部環境が大事ってこと。
◎ケイパビリティ派とは?
どこに陣を張るか(=ポジショニング)より、そこでどれだけ自らの能力を磨けるかって主張。過去の日本の製造業の成功はこのケイパビリティ派の代表的な事例ともいえる。トヨタのかんばん方式やジャストインタイムはケイパビリティ派の成功事例ともいえる。要は内部環境が大事ってこと。
◎で、どっちが大事なの?
ポジショニング派とケイパビリティ派の論争。で、どっちが大事なの?結論はどっちも大事だし、ケースバイケース。ポジショニングとケイパビリティの掛け合わせが必要ってこと。本書には、過去に流行った経営理論がほぼ全て網羅されているので本書を読むだけで、経営学やビジネス理論の大枠は把握できる優れものなんだ。
メジャーな経営理論は全て記載されている。ドラッカーのマネジメント理論、アンゾフのマトリックス理論、チャンドラーの組織戦略論、コトラーの一連のマーケティング理論、ピーターズのエクセレントカンパニー論、クリステンセンのイノベーションのジレンマ、ブルーオーシャン戦略。一家に一冊。広辞苑のように常に手元に置いておきたい一冊だ。
★ビジネス書大賞2014経営書部門・大賞受賞!
★ベスト経営書2013 第1位受賞!
(ハーバード・ビジネス・レビュー誌2014年1月号発表)
◎ネット上のクチコミ
経営戦略全史は、わたしの辞書。
— たじま-販促・経営戦略+デザイン (@DesignHumore) 2016年2月17日
人名、書名、団体名、用語名の4索引がついてる。
一冊あるだけで仕事が全くちがう。
経営戦略全史読み終えました。なんて素晴らしい本なんだろう。
— たじま-販促・経営戦略+デザイン (@DesignHumore) 2016年1月4日
これだけ厚みのある本を面白い、面白いと読み続けられた文体の柔らかさと、はたまた所々にあるしってる知識、知ってるつもりだった知識に驚かされてる。
知ったつもりで言ってたことの多さに、自分を恥じて仕方がない
外的要素を大切にして戦略を立てるポジショニングと、テイラー主義者
— たじま-販促・経営戦略+デザイン (@DesignHumore) 2015年12月4日
内的要素を大切にして戦略を立てるケイパビリティと、メイヨー主義者
試行錯誤してみる、アダプティブ。
経営戦略全史面白すぎ!
相当面白くまとめてくださってるけど、図に書き出して行くとさらに面白い!

経営戦略全史 50 Giants of Strategy (ディスカヴァー・レボリューションズ)
- 作者: 三谷宏治
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2013/05/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (2件) を見る
2冊目:ストーリーとしての競争戦略/楠木建
◎なぜヤンキース松井は社会的成功を手にしたのか?
なぜ松井選手は高額所得者になれたのでしょうか。業界の競争構造を利益の源泉として重視する考え方からすれば、「数多くのスポーツの中で、野球を選んだから」というのが答えです。これが「どこで戦うか」という発想です。
◎ポジショニングってこういうこと!!
マイケル・ポーターに代表される「ポジショニング派」の概略を、すげー簡単に分りやすく表現しちゃうと上記の一言。イチロー選手が缶蹴りの世界一のスキルを持っていても誰も尊敬しないだろう。お金持ちにはなれなかっただろう。缶蹴りチャンピオンは地元の小学生の遊び相手にはなるが、PTAで「あのオジサンとは遊ばないように!」って注意されるだけの人生だろう。
「でも清原も野球を選んだよね?」とか無粋な質問はしないように!!

ストーリーとしての競争戦略 Hitotsubashi Business Review Books
- 作者: 楠木建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2013/05/02
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人 クリック: 1回
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3冊目:経営戦略を問い直す/三品和広
◎やっぱり立地探し(ポジショニング)は難しい。
「アホでも儲かるマーケット(立地)探し」が重要。それがビジネスの肝。「どうやるか?(=How)」より「何をやるか?(=What)」だ。豊穣なる土地。そんな夢のような土地なんて簡単に見つかるわけがないわけ。当たり前だよね。結局は「簡単に儲かるお仕事です!」って情報商材を詐欺師につかまされるのが関のやま。幸せの青い鳥が頼みもしないのにやってくる未来は永遠に訪れないだろう。
「1に立地、2に立地」。こんな格言を小売業ではよく耳にします。同じ格言は、そのまま戦略にもあてはまります。「立地」が悪ければ、他の努力が全て水泡に帰するのは戦略とて同じことなのです。どうせ事業を構えるなら、需要があって供給が少ない、そういう「立地」を選ぶに限ります。
制約の少ない創業時に「立地」を選ぶのは難しくありません。デルやサウスウエスト航空を始めとして、創業者の慧眼で「立地」に成功した企業は、数多く存在します。
既存の大企業となると、話は変わります。もはや「立地」選択の自由はありません。それどころか、供給が増えていく、需要は減っていく、そんな事態に見舞われてしまいます。利益率の長期低迷傾向が物語るのは、そういう「立地」の荒廃です。
企業の命運を分ける戦略は、まさにここにあります。そう、「立地替え」です。荒廃の進んだ旧天地を捨て、新天地にうってでる。これをいかに実現するかという話です。
4冊目:ねばちっこい経営/遠藤 功
◎勝手に「ケイパビリティ派」の代表図書に選定!
「ポジショニング派」がトップダウン式の組織形態だとするならば、「ケイパビリティ派」はボトムアップ式の現場の強い組織形態だ。そして現場力を説いたのが本書だ。
結果を出している企業をみると、「当たり前」のことが「当たり前」のようにできている。逆に、業績が低迷している企業を見てみると、「当たり前」のことが出来ていなかったり、徹底されていなかったりする。「当たり前」のことを「当たり前」のようにできる組織能力を手に入れることが、実は企業経営にとって、決定的に重要な要素なのである。しかしそれは決して容易なことではない。
この「当たり前」の最たるものが、じつは「継続すること」だ。「凡事徹底」という言葉もあるが、じつは最も難易度の高い凡事が「続けること」なのである。
◎ケイパビリティ派は「現場力!」と「凡時徹底」!
ケイパビリティ派のエッセンスを感じさせる本書。秀逸な戦略が企業を勝利に導くのではなく、その組織文化と現場の改善力こそが企業の優位性を築くと説いた一冊。
5冊目:サラリーマン合気道/箭内道彦
◎異形のカリスマの原点とは?
広告業界のスターである箭内さん。金髪とロックなファッションで異彩を放つ。でもそんな箭内さんも若手の頃は普通の広告男子だったのである。
僕が最初に自分を広告することの重要性に気づいたのは、雑誌の取材を受けたときです。
浅野忠信さんの演技についての質問を受けたのですが、僕は「あの、いや、自然な演技がステキでした」みたいなことを何も考えずに答えたんですけど、あとで記事を読んではっとしました。
自分の回答が本当にびっくりするほどつまらないわけです。
「自然な演技がステキでした」って一言はあまりにもありふれていれ、発言した人間に対してまったく興味がわきません。
それから、もともと好きだった服装をもっと派手にしてみたり、強めの口調で話して自信があるように見せてみたり、自分を積極的に装うようになりました。
◎自分のキャラを立てる!
商品やサービスに差なんてない。機能による差別化の時代は終焉をむかえた。有形材だろうか無形財だろうが。商品に差がないとしたら「誰から買うか?」こそが重要な社会になってくるのは必然。いかに自分をキャラ立ちさせるか。“無難で面白みのない奴”というコモディティからいかに抜け出すか。自分をキャラクター化させるということ。自分を広告するということ。
6冊目:はじめての編集/菅付雅信
◎もはや自分自身こそが作品だ!!
情報が氾濫し、生き方が可視化されたこの時代に、クリエイティブな人はどうすれば評価されるのか。
評価される人生を送るしかない。と先程お話しましたが、それは「人生の作品化」です。
ネット上で生き様が見られている、情報化されている以上、生き方を作品化しないと人々は評価してくれないのです。
匿名的な裏方でいながらも影響力のある第一線のクリエイターでいるというあり方は、もはや成立しづらいのです。
◎キャラを立てて自己プロデュースせよ!
これも上記の箭内さんの本と同様の主張だよね。もはや匿名の職人の時代じゃないんだよ。自分をプロデュースできる人間が勝つ時代なんだ。自分を広告して、自分を編集するということ。(適当だけどな)
たとえば、はあちゅう女史。彼女は電通出身。電通出身者ではあちゅう女史より広告スキル&ビジネススキルのある人なんて1,000人以上はいるよ。でもみんな匿名の職人気質。やっぱ、はあちゅう女史はすごいと思うのよね。
7冊目:ほぼ日イトイ新聞の本/糸井重里
◎コピーライターの仕事の領域って?
ぼくのやってきたコピータイターという仕事を世間の人は「うまい文句を考える人」と誤解しがちだ。
しかし、ぼくはコピーライターという職業をそんなふうに考えていない。
「おいしい生活」「不思議、大好き」などのコピーだけでなく、沢田研二の「TOKIO」などの作詞も、NHK教育テレビでやっていた「YOU」の司会役も、また『家族解散』(新潮社)という小説執筆も、あるいは商品開発や企業戦略に関わる仕事も、徳川の埋蔵金探しも、全てコピーライターとしてやってきたことだ。
◎広告屋は何だってできるんだ!
僕は広告屋。
そして広告屋としての僕のアイドルはやっぱり糸井さん。
糸井さんは「ほしいものが、ほしいわ。」という究極のコピーを残して広告業を引退した人。
欲しいモノが欲しい。
既に商品の存在すら超えている。
僕の欲望は君の欲望と代替可能なら、僕の欲望はなんなのだろう?
広告コピーの極北だ。
そんな糸井さんの仕事論が「コピーライターはなんだってできるんだ!」ってこと。
広告屋は素敵な手帳もつくれるし、広告収益の一切ないWEBサイトで上場だってできるんだ!!
広告業界の村社会が批判される昨今。
ステマ問題等、広告は変わらなければいけない。
でも広告業界には糸井重里っていう立派なジェダイの騎士がいるのが救いだ。
糸井さんみたいになんでもチャレンジしてみよう!!
8冊目:広告コピーってこう書くんだ!読本/谷山 雅計
◎「なんかいいよね!」禁止令
明日から、あなたの生活のなかで「なんかいいよね」という言葉を禁句にしてほしいのです。
そして、かわりにこう考えてみてください。「なぜいいのか。これこれこうだからじゃないか」「なぜカッコいいのか。こういう工夫をしたからじゃないのか」と。
もし5年間続けることができれば、どんな人だって、なんらかのモノをつくれる人になれるはずです。
◎その表現はウソじゃないか?
これは広告業じゃない一般社会人も勉強になる本。
表現と何か。
その勉強になる。
ちょっと前に「死んだ魚の目をしているサラリーマンになりたくない!」的なアホなブログ記事があったけど、そういう陳腐な表現をする人にこそ読んでもらいたい本。
「死んだ魚の目」なんて嘘の表現だよね。
あなたは本当にサラリーマンの目を見て「あ!死んだ魚の目だ!」って思った?
嘘だよね。リアルじゃないよね。
勝手な自らの狭い視点と観念からのフレーミングだよね。
僕たちはそんな退屈で欺瞞にみちた言葉を紡いではいけないんだよ。
9冊目:堀江貴文の儲かる会社の作り方/堀江貴文
◎営業会社としてのライブドア
最近は何でも仕事を外に出してしまうことが流行っていて、「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)」という流行語のもとに、人事や総務、果ては営業までアウトソースしてしまい、会社の本体には経営戦略部門だけしか残さない、という過激な経営手法も登場しつつある。
だが私の考えとしては、営業を外に出すことは勧めない。特に起業間もないベンチャー企業にとっては、営業は会社の命運を握る生命線であり、ビジネスの基本である。
顧客と直接接点を持つことができるため、顧客やユーザーが自社製品に対してどんな感想を持ち、どの部分に不満を感じているのかといった反応がダイレクトに返ってくる。
このメリットは大きい。製品にユーザーの声をきちんとフィードバックさせることで、欠陥商品の発生を未然に防ぐことができ、リスクを減らすことができる。
過去、営業をおろそかにして成功した企業は存在しない。
◎泥臭い営業マンとしてのホリエモン
秀逸なビジネスモデルを重要視するパブリックイメージあるあるホリエモン。
でも堀江さんの本質は「泥臭い営業」。
ライブドア時代の堀江さんだって様々な事業に手を出したけど、どのジャンルでもナンバーワンにはなれなかった。
堀江さんは自らの知名度を武器にトップ営業(社長営業)をしてビジネスを伸ばしていたんだよね。
今やキラキラしているオシャレ企業のサイバーエージェントだって黎明期のWEB広告業界に「泥臭いリクルート流のドブ板営業」を持ち込んでのしあがった会社。
営業力こそが企業の根幹なんだ。
需要は減り供給過多の時代だからこそ、これからの時代は逆説的に「営業の時代」になるはずだよ。
本書は初期の堀江さんの本では一番良いデキだと思うな。
10冊目:マネー&フリー 僕らが楽して大儲けした57の秘訣/水野俊哉
◎情報商材&詐欺ビジネスの黄金率「0.3%の法則」とは?
これは「0.3%の世界」だと。0.3%の世界とは何か?それは世の中に分布する「バカ」の確率のことだ。(中略)僕は彼に、「こんなコピーに騙される奴がいるんですか?」と聞いたのだが、彼の回答は「いやー、バカが1,000人に3人いれはうちは儲かるから」。
◎0.3%の法則は弱者ビジネスの王道
これは真理だろう。
大量に送りつけられるスパムメール。
「あなたの口座に今すぐ2000万円を振り込みます!」みたいなメールは誰もが見たことがあるよね。
でもあれはすごくマーケティング的に考えられた手法なのかもしれない。
だってスパムメールのコスト(営業コスト)って0円みたいなものでしょ。
0.3%の法則で1000人に3人のレスポンスが獲得できたらビジネス的に黒字なわけだ。
情報弱者ビジネスの本質を言い表した一言。
営業ってのは「出ていくお金(営業コスト)」と「入ってくるお金(売上)」のせめぎあいだ。
一億円の商品を買ってくれるお客さんへの顧客獲得コスト(営業コスト)が一億円以上かかってしまってはビジネスは成り立たない。
営業コスト&顧客獲得コストが廉価な情報商材系ビジネスの美味しさが理解できる一冊。
11冊目:プロフェッショナルリーダーの教科書
◎顧客リストが全ての基本
過去にお客様の抱える課題を解決し、ご満足いただいた経緯があって、せっかく良い関係を築けているのに、そのお客様を手放す会社が多いのはとても不思議です。
実際に、経営者の方から「売上が上がらない。どうしましょう?」と相談されたときに、「過去の顧客リストはどうなっていますか?」と質問すると、意外とそのマーケットへの働きかけができていないケースが多いのです。
そんなときは、過去に商品を買ってくれたお客様に対して販売していくだけで、売上の積み増しがつくれます。
◎既存客リストは眠っていないか?
最近は高度な営業手法が花盛りだ。
セールスフォースのオートメーション化???
なんだそれ?うまいの???
なんかそんな頭が良さげでスマートな事より基本が大事なんだよね、やっぱり。
そもそも既存客に全くアプローチしていないよね?ってこと。
江戸時代の商人。江戸は火事が日常茶飯事だった。火事になると商人は帳簿(顧客リスト)だけを抱えて逃げたんだそうだ。家が焼けても店が無くなっても顧客リストされ残ってれば商売は継続できる証左でもある。
スマートで科学的な営業手法を取り入れる前に、まずは「お前の名刺リストをひっくり返してみろよ!!」って営業の基本が書かれた一冊。
12冊目:つなげる広告/京井良彦
◎「コミュニティ」こそが競争優位性の最後の砦
多くのカテゴリーで差別化はどんどん難しくなっています。競争が激化して市場は成熟し、各ブランドの商品やサービスの内容、価格などは生活者から区別できないほど微差になってしまったのです。そんな中、有力な差別化手段になるのが「コミュニティ」です。
つまり、その企業やブランドを支えるつながりそのものということです。飲食店など、特に模倣が激しいカテゴリーもあります。新しい業態が現れても模倣が容易なためすぐに類似店が出現します。
しかし、コミュニティだけは違います。お店で生まれたつながりによるコミュニティは、他には存在しない唯一のものです。人とつながりを維持継続していくことこそが本当の差別化になるのです。
◎差別化ポイントとしての「コミュニティ形成」!!
差別化が難しい商品。
コモディティ化している商品。
差別化が難しい世界的な傾向。
そのなかで勝つためにはB to B企業(法人向けビジネス)なら上記で書いたように「営業力」だ。
そしてB to C企業(一般消費者向けビジネス)で今後、有力になってくるのが「コミュニティ」だろう。
営業の本質が「この人から買いたい!」なら、コミュニティの本質は「このコミュニティからなら買いたい!」ってことだ。

つなげる広告 共感、ソーシャル、ゲームで築く顧客との新しい関係性<つなげる広告 共感、ソーシャル、ゲームで築く顧客との新しい関係性> (アスキー新書)
- 作者: 京井良彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/10/24
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13冊目:次世代コミュニケーションプランニング/高広伯彦
◎顧客を減らすという発想
デ・マーケティングとはフィリップ・コトラーが1971年に提唱した、マーケティングの“逆”の概念だ。“逆”というのは、一般的にマーケティングとはmarket-ingであり、市場拡大のためのものと思われているということであって、実際には「デ・マーケティング」は非常に高度なマーケティング手法の一つなのだ。
この「デ・マーケティング」は、ブランドのプレステージを上げる際や、顧客ロイヤルティを上げる、需要コントロールなどに使われ、「目指すべき顧客以外には売らない」「目指すべき顧客だけしかいれない」という戦略として実施されることがある。他にも「価格を上げる」「商品点数を減らす」などを行うケースもあり、長期的な需要管理のためにも使われるマーケティング・コンセプトである。
◎顧客を絞ろう!!
少子化時代。人口減社会。
これからマス向けの商品は冬の時代を迎えるだろう。
だって人が少なくなるんだから。
顧客数を追いかけるビジネスはきつい。
顧客数が減ったとき、顧客単価が同一なら売上は下がる。
人口減の社会では収益源の多様化。
それとプレミアム戦略が必要だ。
高付加価値で単価の高いサービスを創出すること。
14冊目:なぜ投資のプロはサルに負けるのか/藤沢数希
◎効率的市場仮説とは?
市場というのはかなり効率的です。なぜ、効率的かというと、プロ同士が激しくしのぎを削っているからです。市場が効率的であるということは、すなわち割安な銘柄も割高な銘柄も、プロがどれだけ分析してもほとんど見つからないということです。
投資のプロが簡単に儲かる銘柄を見つけることができないのに、どうして投資の本を1冊か2冊読んだだけで、片手間で投資する素人のあなたがそんな掘り出し銘柄を見つけることができるというのでしょうか?
◎マーケットに歪みはないのか?
僕が株式投資をしないのは「効率的市場仮説」の考えがあるから。
プロ同士が凌ぎをけずってるプレミアリーグのようなサッカー場に素人サッカープレイヤーが参加できちゃうのが株式市場の凄さであり恐さ。
今日もサッカーコートは「ネギをしょった鴨」がいないか必死に探している。
全ての資産運用マーケットは素人からプロがボッタくる図式で成りなっているんだ。
「効率的市場仮説」って考え方を学んでおけば、怪しい儲け話にもひっかからないはずだよ。
だってそんな美味しい儲け案件をなぜ君みたいな奴に紹介するメリットのある??
ないよね。
市場の歪みは一瞬にして消失するんだよ。
恋愛工学の教祖として有名な藤沢氏。
そんな藤沢氏の初期作品も必読だと思うよ。
15冊目:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方/橘玲
◎誰でもお金持ちになれる唯一の方法
当たり前のことですが、誰もが確実に資産運用に成功する方法があるはずがありません。されには、必死になって努力したとしても100人が100人とも出世に勝ち残ったりするわけではありません。しかし、支出を減らすことは誰でも出来ますし、それによって確実に家計の純利益が大きくなっていきます。
◎支出のコントロールは煩悩のコントロール
「金持ちはケチ」なんじゃない。
真実は「ケチだからこそ金持ちになれた」のだ。
それは逆相関だ。
ただしい因果関係は「ケチ → お金が貯まる → 貯まったお金を資産運用」の順だ。
過去と他人は変えられない。
変えられるのは「未来と自分」とは良くいわれること。
でももう一つあるかもしれない。
「収入は予測不能だけど、支出はコントロールが可能」ってこと。
支出をコントロールできるということは、自らの欲望や煩悩をコントロールできること。
その瞬間に世界が変わるはずだよ。
だって世界なんてものは「自らの視点」での切り取り方次第だから。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
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16冊目:動員の革命 ソーシャルメディアは何を変えたのか/津田大介
◎ソーシャルメディアで世界は変わらない
「本当に今の内閣は終わってるよね。早く退陣して欲しいよね」と誰かがフェイスブックに書いて、友達が「いいね!」「いいね!」とボタンをクリックしてくれた。しかし、それだけでは政治は変わらない。投票に行くなり、デモをするなり、行動を起こす必要があります。
◎ソーシャルメディア時代だからこそ「行動」が大事に
ソーシャルメディアの申し子である津田さんだからこそ重みのある一言。
ソーシャルメディアそれ自体だけでは社会や環境を変えることはできない。
ソーシャルメディアに「行動」というスパイスが加わって、初めてソーシャルメディアは影響力を持つ。
やっぱりTwitter廃人とか終わってるよな。
寺山修司的にいうならば「書を捨てよ。街に出よう。」だけど、今の時代なら「Twitterしながら街に出よう。そしてその模様をまたTwitterしよう!」ってことだよな。(適当)

動員の革命 ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ)
- 作者: 津田大介
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/07/11
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17冊目:ロングエンゲージメント/京井良彦
◎広告は情報だ
広告会社としてのグーグルでは、広告にクリエイティビティを求めていません。「広告に表現は必要ない。広告は情報だ」と言っています。
ユーザーの調べたいキーワードを確認した後で、その目的に関係のある広告を提示するたけの、「後出しジャンケン方式」です。検索窓をくぐったユーザーは、既にその検索ワードにインタレストを持っているということが分かっています。
したがって、わざわざアテンションを獲得するための表現などは必要ありません。
◎広告クリエイティブとは何か?
すこし昔の話。オバマが大統領に就任したときの話だ。
カンヌ広告祭でオバマの選挙キャンペーンは金賞を受賞した。
それは広告の形態が変わったことの象徴でもあった。
そこには「広告クリエイティブ」とか「表現」とかがなかったから。
そして世界一の広告会社にグーグルが躍り出た。
もはや「カッコいい写真とキャッチコピー」がどうこうって時代じゃないことを象徴した出来事だった。
大事なのは「クリエイティブの質」じゃなくて「エンゲージメント(きずな)」を顧客とどうやって創っていくかなんだ。

ロングエンゲージメント なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか(あさ出版電子書籍)
- 作者: 京井良彦
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2015/07/02
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18冊目:メディア・メイカーズ/田端信太郎
◎業界(マーケット)とメディアの関係性
釣りや料理はもちろんのこと、麻雀、鉄道模型、アウトドアから茶道に至るまで、趣味など1つのモノごとのジャンルには必ず「専門誌」が存在してきたのです。
さて、ここで質問です。例えば「缶けり」にはそういう意味での専門誌が存在するのでしょうか。
競技人口という意味では、缶けりをやったことのある人数の方が、スケボーより多いかもしれませんから、必ずしも読者の人数の問題ではなさそうです。
ここで、私が指摘したいのは、広告主となる業者、取材対象となるコンテンツを供給する専門家の集合体としての「業界」の有無です。ゴルフやサーフィン、スケボー、盆栽にあって、缶けりにないものとは「業界」なのです。
あるジャンルが「業界」として成立するかどうか、とそこに専門誌が存在するかどうか、は鶏が先か卵が先かの関係にあります。
◎業界を立ち上げるということ
メディア関連に興味がある人には必読の一冊。
イノベーションにより新たなマーケットを創出すること。
そのためには「業界」を創る必要がある。
事業者がいて、参加者がいて、メディアがあって、付帯業者がいて、専門家がいて、商品があって、その商品を快適に買える売場があって、イベント等の参加者を満足させる仕掛けがあって、コミュニティがあって、参加者がウンチクを語れるコミュニティがあって、二次マーケットが存在する。
メディア(専門誌や一般紙/ペーパーメディアやWEBメディア)は業界を創るハブとなるだろう。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議
- 作者: 田端信太郎
- 出版社/メーカー: 宣伝会議
- 発売日: 2012/12/19
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19冊目:キュレーションの時代/佐々木 俊尚
◎予言は的中した!
あるブロガーは「コンテンツが王だった時代は終わった。いまやキュレーションが王だ」と書きました。
一次情報を発信するよりも、その情報が持つ意味、その情報が持つ可能性、そういうコンテキストを付与できる存在の方が重要性を増してきているということなのです。
情報爆発が進み、膨大な情報が私達の周りをアンビエントに取り囲むようになってきている中で、情報そのものと同じくらいに、そこから情報をフィルタリングするキュレーションの価値が高まってきている。
キュレーション・ジャーナリズムという言葉も生まれてきてきます。
◎キュレーションの次は何がくる?
時代を先取りした本書。
佐々木さんの予言どおり、時代はキュレーションの時代となった。
ただそれも一巡した感がある。
キュレーションの美名のもとでクソのようなバイラルメディアが乱立した時代も終わりをむかえようとしている。
「会社は学校じゃねーんだよ!!」とか発言してた人、どこいっちゃったんだろうね。
でも時代は一巡してあらためて個の書き手の時代になるのかもしれない。
キュレーションが進むと一次情報が枯渇してくる。
そして改めて一次情報の大切さが認識される時代になってるのかもしれないね。

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/02/09
- メディア: 新書
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20冊目:成功者3000人の言葉/上坂徹
◎自己啓発書はこれ一冊で充分!!
自己啓発書はこれ一冊で充分だと思うよ。
偉い人から大上段からモノを偉そうに(偉いだけに)言われても、「はい!駄目人間ですいません!」ってだけでしょ。
アメリカのマッチョなメッセージ(※「7つの習慣」的なやつ)より地に足のついたメッセージが大切な気がするんだよね。
◎ないものを数えず、あるものを数える
「たいせつなのは、成功よりも、幸せになること」
「ないものを数えるのではなく、あるものを数えよ」
「幸せというのは、そこにあるもの」
最後は幸せに関する言葉を集めてみた。幸せってなんだろう?と思ったときに、これらの言葉は心にしみる。そう、幸せというものはすぐそばにあるものなのだ。それに気づくか、気づかないかはあなたの心の持ち方次第である。
ビジネス書を読む前にやるべきこととは?
会社での出世や社会的成功。
そんな無いものを数えてビジネス書を読むのは無意味だよ。
他人との比較はどこまでいっても無間地獄だ。
幸せは外部にはない。
自分の中にしかない。ないものを数えるのではなく、あるものを数えよう。
僕はこれからパソコンの電源を落とし、子供と公園に遊びにいこう。
それだけが人を幸せにする唯一の道だから。
【おわり】
番外編:2015年の僕のベスト・ビジネス書はこれだ!
◎あなたはなぜつながれないのか/高石宏輔
僕の選んだ2015年ナンバーワンのビジネス書がこれ。
ナンパ師の高石氏が書いたコミュニケーション論。
これは名著!!!
備考:「本だってジャケ買い!」装丁のかっこいい書籍集まとめ
表紙の装丁のデザイン性って大事。
僕の好きな装丁をまとめてみました。
備考:恋愛本のおススメ本7冊はこちら!
ビジネス本を読んでる暇があったら、恋愛本を読んで女の子に声をかけろ。
ビジネス書を捨てよ。
恋愛本を持って街へ出よう。
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