- はじめに
- サラリーマン合気道/箭内道彦
- はじめての編集/菅付雅信
- 自分を作品化する!
- ほぼ日イトイ新聞の本/糸井重里
- まとめ
- 備考:自らの強みを把握したいならグッドポイント診断で!
- 備考:販促のネタに困ったら・・・
- 備考:本店(かえるくん総合研究所)について
はじめに
若手社会人の皆様へ。君がどんな職種についていようが、マーケティングや広告の勉強をしておくと役に立つと思うよ。企業活動には販売促進や売れる仕組みづくり、良いブランドイメージ形成が必須だ。
極端なことをいえば人生全般に役立つはずだ。だって君は将来の結婚相手を探すためにも、精緻なマーケティング戦略が必要だ。自分を広告することが必要だ。仕事のスキルアップのために。そしてモテるために。マーケティングや広告を勉強していこう。
サラリーマン合気道/箭内道彦
◎自分を広告するということ
僕が最初に自分を広告することの重要性に気づいたのは、雑誌の取材を受けたときです。
浅野忠信さんの演技についての質問を受けたのですが、僕は「あの、いや、自然な演技がステキでした」みたいなことを何も考えずに答えたんですけど、あとで記事を読んではっとしました。
自分の回答が本当にびっくりするほどつまらないわけです。
「自然な演技がステキでした」って一言はあまりにもありふれていれ、発言した人間に対してまったく興味がわきません。
それから、もともと好きだった服装をもっと派手にしてみたり、強めの口調で話して自信があるように見せてみたり、自分を積極的に装うようになりました。
キャラを立てろ!!自分自身を広告しろ!
キャラクターは大事だ。例えば営業職。今の時代、商品の差異なんて皆無だ。コモディティなんだ。顧客にとって購買要因となるのは「誰から買いたいか?」となる。日常の買い物でも会社での購買意思決定でも「気持ちの良い奴から気持ちの良い買い物をしたい!」のだ。
必ずしも奇抜でなくても良いと思う。でもキャラを立てないことにはクライアントは君のことを5秒で忘れているだろう。お客さんは忙しいのだ。
金髪でパンクな広告界のスターである箭内さんも元々は地味な青年だったんだ。自分をキャラ立ちさせる過程でデザインのスキルも磨いていったんだろう。
◎「サラリーマン合気道」の内容紹介
相手の力を利用すれば実力以上の仕事ができる!気鋭のクリエイティブディレクターが挫折と失敗から編み出した45の仕事術。
はじめての編集/菅付雅信
◎自分自身が作品だということ
情報が氾濫し、生き方が可視化されたこの時代に、クリエイティブな人はどうすれば評価されるのか。
評価される人生を送るしかない。と先程お話しましたが、それは「人生の作品化」です。
ネット上で生き様が見られている、情報化されている以上、生き方を作品化しないと人々は評価してくれないのです。
匿名的な裏方でいながらも影響力のある第一線のクリエイターでいるというあり方は、もはや成立しづらいのです。
自分を作品化する!
今までは匿名の職人的なスキルが広告業界でも重宝されてきた。でもネット社会の台頭で「ほどほどに良いもの」なんて誰でも簡単に手に入るようになってしまった。クラウドソーシングを使えば、激安のフィーで沢山のロゴ案が君のもとに提案されるだろう。クリエイターの作品もコモディティなのだ。
なぜか。匿名だからだ。その価値は他のロゴと違わない。あとは好みの世界だ。だから買い叩かれる。これからは「誰がつくったか?」が大きな価値を生む。そのためには自分を作品化していくしかない。
僕も匿名の広告屋はそろそろ卒業だ!自分を作品化させていく!!
◎「はじめての編集」の内容紹介
編集は企画を立て、人を集め、モノをつくるために、言葉とイメージとデザインをアンサンブルすること。メソポタミアの壁画からレディー・ガガのfacebook、マクルーハンからIKEAの取説まで、編集の仕組みと魅力を解き明かす21世紀の編集入門書。
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ほぼ日イトイ新聞の本/糸井重里
◎コピーライターは何でもできるんだ!!
ぼくのやってきたコピータイターという仕事を世間の人は「うまい文句を考える人」と誤解しがちだ。
しかし、ぼくはコピーライターという職業をそんなふうに考えていない。
「おいしい生活」「不思議、大好き」などのコピーだけでなく、沢田研二の「TOKIO」などの作詞も、NHK教育テレビでやっていた「YOU」の司会役も、また『家族解散』(新潮社)という小説執筆も、あるいは商品開発や企業戦略に関わる仕事も、徳川の埋蔵金探しも、全てコピーライターとしてやってきたことだ。
自分の仕事の定義は広く!!
糸井さんは広告業界のスーパースターだ。それは糸井さんが狭義のコピーライターを脱し、コピーライターらしからぬ仕事で世間を楽しませてきたからだ。僕たちも糸井さんのように「社会」というキャンバスの上で愉快な絵を描こう!!
糸井さんは今でも挑戦中だ。「ほぼ日」の上場を検討しているという。糸井さんにとっての「会社の在り方」の広告表現が始まろうとしている。
◎ほぼ上場します。糸井重里の資本論

「ほぼ、上場します」糸井重里の資本論―週刊東洋経済eビジネス新書No.115
- 作者: 週刊東洋経済編集部,堀川美行,新藤真実,中島康順,中野法子,筒井幹雄,小林由依
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/06/19
- メディア: Kindle版
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佐野さんの五輪エンブレム問題から広告業界の村社会っぷりが問題になっている。でもデザインは本来、社会の様々な課題を解決するパワーがあるはずだ。営業マンだろうが経理担当だろうが、僕たちは糸井さんを手本にクリエイティブに生きよう!!
◎広告業界の問題に関する関連記事
◎おススメ書籍:ほぼ日刊イトイ新聞の本
いまやホームページの熱心な読者の間で「ほぼ日」を知らない人はもぐりと呼ばれるご時世…になったのかどうか。同サイトは、1日で35万以上のアクセスを数えるという超人気サイト。1998年のホームページ開設以来、各界の著名人、クリエイター、読者らを執筆陣に集め、独自の編集方針で魅力的なコンテンツづくりに努めてきた。本書は、その誕生の舞台裏と成長の軌跡を、主宰者である糸井重里自身がつづったものである。
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他にもこんな本がオススメだ!
僕は広告業を生業(なりわい)としている。でも「広告」は様々な業種や職種に関係してくるものだと思う。なぜなら販売促進活動は企業の根幹だからだ。広告の知識がどこかで君の仕事にも役立つはずだ。
ロングエンゲージメント/京井良彦
◎広告会社としてのグーグルは何がすごかったのか?
広告会社としてのグーグルでは、広告にクリエイティビティを求めていません。「広告に表現は必要ない。広告は情報だ」と言っています。
ユーザーの調べたいキーワードを確認した後で、その目的に関係のある広告を提示するたけの、「後出しジャンケン方式」です。検索窓をくぐったユーザーは、既にその検索ワードにインタレストを持っているということが分かっています。
したがって、わざわざアテンションを獲得するための表現などは必要ありません。
広告は何でもありだ!!
一般の人は「広告」というと、クリエイティブのことをイメージするだろう。テレビCMやポスターが分りやすいだろう。テレビCMやポスターは「関心(アテンション)」を獲得するための役割を担う。
世界一の広告会社はグーグルだ。でもグーグルは「関心(アテンション)」部分のサービスは提供していない。すでに「関心(アテンション)」を持った人が検索したワードに対して最適な広告を提案する。
クリエイティブは広告の看板選手の座を奪われたともいえる。その一例が「オバマの選挙キャンペーン」が広告として評価を受けていることにもあらわれている。広告界の最高のステイタスは「カンヌ広告祭」。このグランプリを獲得したのが「オバマのキャンペーン」だった。
オバマの選挙ポスターが評価されたのではない。オバマの選挙の仕組みそのものが評価されたのだ。そこには「広告表現」はない。これが今の広告のトレンドを象徴しているともいえる。消費者とコミュニケーションのキッカケになるものなら、あらゆるものが広告なのだ。どこからどこまでが「広告」というような切り分けは既にないのだ。

ロングエンゲージメント なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか(あさ出版電子書籍)
- 作者: 京井良彦
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ソーシャルインフルエンス/本田哲也 池田紀行
◎キャンペーンという仕組みの終焉
オールウェイズオンとは、2008年頃から米国で提唱され始めた言葉で、いままでのキャンペーンセントリック型(短期的なキャンペーンによるアプローチ)を反省し、オールウェイズオン型(いつもユーザーに寄り添って中長期的なブランドコミュニケーションを図ることでエンゲージメントを高めていく)という考え方だ。
仰々しいメッセージは効かなくなった!
キャンペーンという言葉の起源。これはアメリカの南北戦争時に志願兵を募集した活動が発端だという。何かでそう読んだ記憶がある。この頃の政治的キャンペーンから資本主義社会での大企業のキャンペーンまで、キャンペーンは仰々しいメッセージで需要を喚起してきた。
春の新生活キャンペーン。夏休み時期の学生や若年層を対象としたキャンペーン。秋の交通安全キャンペーン。冬のボーナスのお財布を狙ったクリスマスキャンペーン。大型予算を使って需要を刈り取る。焼き畑農業のような派手で大げさなキャンペーン。
でも消費者は気づいてしまった。「自分の一番欲しいタイミングで欲しい商品を買うのが一番!」だということに。これからの企業コミュニケーションはオーガニックな有機栽培だ。恒常的に消費者とコミュニケーションを取る時代へと変貌を遂げた。
顧客それぞれと真摯に向かい合う時代になったのだ。僕たちは顧客達という「塊り(かたまり)」にキャンペーン的な網をかけて大量の漁獲量を誇る時代とは決別しなければならないんだ。

ソーシャルインフルエンス 戦略PR×ソーシャルメディアの設計図 (アスキー新書)
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広告も変わったねぇ/天野祐吉
◎広告の「評判をつくる」機能
日本で商業広告が本格化した江戸の中期から現在まで、一貫して変わらないことがあります。それは「評判をつくる」という広告の役割です。メディアがつぎつぎに代わり、手法がいろいろに変わっても、「評判をつくる」という広告の役割は全く変わらない。
「土用丑の日」を勝手にうなぎの日と定めて、うなぎの評判を世に高めた平賀源内の時代から、飽食時代にあえて「Hungry?」と呼びかけて海外でも評判を取った大貫卓也の時代まで、その1点だけは全く変わっていません。
信用経済だからこそ「評判」を広告でつくろう。
インターネット広告が発達して良かった点は沢山ある。当然だ。費用対効果の明確化。数値の使ったマーケティングのプロセス管理。でも悪いなった点もある。昔のように「国民の大多数のハートを射抜く広告」がなくなってしまったことだ。
インターネット広告は需要が顕在化した消費者を効率よく顧客化するのには最適だ。でも、需要をもっていない人たち、自分ですらその欲望に気づいていない人たちに関心を持たせ評判をつくる広告本来の機能を失ってしまったのかもしれない。
グーグルのようなニーズの顕在化した消費者をコンバージョン化するデジタル広告も大切だが、逆説的に「とくかく話題になり評判をつくる広告」の存在も重要だ。
丑の日にウナギを食べる習慣を作った平賀源内。僕たちは平賀源内を目指すのも必要かもしれない。

広告も変わったねぇ。「ぼくと広告批評」と「広告の転形期」についてお話しします。
- 作者: 天野祐吉
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2008/11/28
- メディア: 単行本
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まとめ
評判をつくるための広告。コンバージョンするための広告。リストを収集するための広告。お菓子を買ってもらいための広告。住宅をかってもらうための広告。友人を紹介してもらいたいための広告。ブランド広告。レスポンス広告。かっこいい広告。スパムのような広告。
広告の形態は多様だ。でもだから面白いし奥深い。だがら他業種の人でも他の職種の人でも広告と無縁ではいられない。僕はこれからも広告のトレンドや面白さを定期的に紹介していくことにしよう。
【おわり】
備考:自らの強みを把握したいならグッドポイント診断で!
ドラッカーは言った。自らの強みにフォーカスせよと。自分の欠点なんてどうでもいいと。放置しておけと。自らの強みを分析できるグッドポイント診断で自分の長所を把握し、今後のキャリアプランに生かしてみよう。職務経歴書の質を上げるのみも有効だ!
備考:販促のネタに困ったら・・・
ちょっとした仕事にも販促企画が求められる。週末のセール企画や来店企画。来店者へのノベルティ企画。でも安心してもらいたい。マーケティング企画は誰でもできるんだ!!
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返報性の法則とは?
行動経済学の重要な概念が「返報性の法則」だ。この知識を持つことで様々なシチュエーションでの効果的なマーケティング活用や営業活動が可能になる。
なぜ無料で商品やサービス財が手に入る?
一般的な商取引では商品を受け取れば、対価(お金)を支払う。これが通常の商取引だ。でも僕たちの周りには、対価(お金)を支払わずに商品やサービス財を取得できるケースが数多く存在する。これはなぜか?なぜ企業は無料(※または大幅ディスカウント価格)で商品やサービス財を提供するのだろうか?
坊やだからだ!!
いやいや。そんな訳はない。そこには企業のマーケティング戦略が隠されている。そこには「返報性の法則」が存在しているのだ。
返報性の法則とは?
他者から恩恵を受けると何らかのお返しをしないといけない、という気持ちを人間は本能的に(潜在的に)もってしまう。
つまり、相手(顧客&顧客予備軍)にモノや財を与えることで、返報(お返し=購入や申込み)をしてもらいやすくなるのだ。
それは根源的な心理バイアスなのだ!
他者(企業側/販売側)がこちら(消費者/買い手)に何らかの恩恵を施したら、「似たような形でそのお返しをしなくてはならない」というの根源的な心理バイアスが人には存在するのだ。
つまり。。。。。
「貰ってばかりでは申し訳ない!!!」
・・・という人間の“心理”が働くのだ。
返報性の法則を応用すると・・・
他者へメリットやインセンティブを提供し続けることにより・・・・
他者(消費者/買い手)から承諾(契約や買い上げ)を得る手段として効果なのだ!!!
返報性の法則は日常に溢れている!!!
スーパーマーケットの試食コーナーは無料で食品を提供する場である。その試食コーナーを有人にするか無人にするかで同じ味の商品を並べておいても購入率が大きく異なる。
そこに人員を配置して店員から直接食品を手渡されることにより、その味(商品そのものの本質的な価値)とは無関係に、商品を買わなければいけないという気持ちになる傾向が人にはある。
リスト獲得のための常套手段!
「コンテンツ」や「レポート」等の価値のある情報を無料で提供し、消費者に価値を感じてもらうことで、後に自分のサービスや商材などに興味を持って購入数の最大化を図る手法。通販番組から情報商材の販売にまで広く浸透した手法といえる。
一流セミナー講師の“秘蔵動画”を完全無料で公開!!
無料コンテンツでリストを獲得し、「プロダクトローンチ」と呼ばれる顧客刈り取りメソッドに持ち込むのが情報商材家のやり口だ。でもこの手法の部分を学ぶのは有益だろう。
◎プロダクトローンチとは
備考:自らの強みを把握したいならグッドポイント診断で!
ドラッカーは言った。自らの強みにフォーカスせよと。自分の欠点なんてどうでもいいと。放置しておけと。自らの強みを分析できるグッドポイント診断で自分の長所を把握し、今後のキャリアプランに生かしてみよう。職務経歴書の質を上げるのみも有効だ!
ハロー効果とは?
「後光効果」ともいわれる。
人や事物のある一つの特徴について良い印象を受けると,その人・事物の他のすべての特徴も実際以上に高く評価する現象。
◎例えば、初対面の人が高学歴な高資格を持っていると・・・
ある人が高学歴であったり優れた特技を持っていればその人がその学力や特技の上での能力だけでは無く、人格的にも優れていると思い込んでしまう。
実質的にそれらの事柄と人格や性格等は無関係であるが、潜在的に好印象を抱いてしまう心理現象は誰にでも見られる。
「ブラシーボ効果(偽薬効果)」もこれにあるだろう。人間は「これはすごい薬だ!」と言われると、ただの小麦粉を飲んだだけでも病気が治ってしまうのだ。マーケティングは科学でありながら、心理学なのだ。
◎なぜ企業はタレントに高額なギャラを払うのか?
その商品やサービスを実際に使ったりしたことがないにもかかわらず、有名タレントが「良い商品である」と言うだけで、何となく良いイメージを持ってしまう現象もハロー効果の一端といえる。
ビジネス表現への応用例
サイトの初訪問者を惹きつけるために「ハロー効果(後光効果」は有効だ。
「NHKなどテレビでも大注目!」
・・・のコピーが「ハロー効果」の役割を果たしている。これにより訪問者は、このコピーにより「安心して利用できそうだ。」とサービス全体に対して良い判断をする傾向にある。多くのランディングページでこの心理学が使われてる。
業界最多!!
日本最大級!!
・・・という表現もハロー効果として有効に機能している。
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