- 僕が進化生物学をチェックする理由
- 本書の概要
- 本書の楽しみ方:恋愛工学生だとより楽しめるはず!!
- 本書のポイント①:動物界でも金持ちのオスがモテる!
- 動物界でも男たちの嫉妬合戦が始まる
- どうして人間のメスには発情期がないのか?
- 最後に
- 備考:竹内久美子氏に関するクチコミと評判
- 備考:恋愛工学生による進化生物学への考察
- 備考:恋愛本&ナンパ本&モテ本 評論シリーズ
- 併せて読みたい!「脳内麻薬 ~人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体/中野信子~」
- 我々は「報酬系(ドーパミン)」の奴隷か?
- やはり「報酬系(ドーパミン)」の奴隷か?
僕が進化生物学をチェックする理由
僕は「恋愛本&モテ本&ナンパ本」の評論家だ。勝手に名乗ったから。そんな僕としては「進化生物学」のモニタリングすべき対象だ。遺伝子の気まぐれな性質を理解することで、モテへの道が開かれるのだから。
◎勝手に評論家宣言!!
本書の概要
第8回(1992年) 講談社科学出版賞受賞作品。
この本は30年前一大センセーションを巻き起こしたリチャード・ドーキンスの『利己的遺伝子』を、彼女流に解釈し、書かれた本である。
愛も憎しみも神さまも全ては遺伝子による陰謀なのだ。生物学的アプローチから人間行動の謎に迫る衝撃の書。
(アマゾンより抜粋)
本書の楽しみ方:恋愛工学生だとより楽しめるはず!!
本書はシンプルに知的好奇心を刺激してくれる良書だ。でも恋愛工学生が読んだら、更に面白く読めるはずだ。恋愛工学の骨子のひとつは「進化生物学」。
本書ならびに竹内氏の一連の著書を読めば、恋愛工学の提唱する「グッピー理論」や「非モテ・コミットメント」という重要なコンセプトがより理解できるだろう。
本書のポイント①:動物界でも金持ちのオスがモテる!
動物界は人間界と異なり、「ルックス度」や「イケメン度」、「フェロモンを含むオスらしさ」でメスからモテて子孫を残す。あるいは子孫を残せず悲しく死んでいく。一般的な常識はこうだろう。僕もそう思っていた。
でも動物界のオスも大変なようだ。メスにモテるためにルックス度、イケメン度をアップさせると、思わぬデメリットもあるようなのだ。
ニワシドリ科の鳥のオスは、昔は皆きれいな衣装をまとっていたのだろう。ところがきれいな衣装はメスを引き付けると同時に捕食者をも引き付けてしまう。事実、クジャクのオスなど超豪華衣装組は、いずれもこの問題に頭を悩ませているようである。
豪華なファッションで異性を惹きつける。これは動物界の王道セオリーだ。でも目を引くファッションは女性を惹きつけるが、輩(やから)のような悪い連中も同時に惹きつけてしまう。中学生の様な悩みを動物のオスも持っているのだ。
そこで動物界のオスはどう進化していったのだろうか。それは金持ちになって、金持ち度をメスにアピールして求婚するらしいのだ。これじゃ人間界と同じだ。動物も金持ちがモテるのだ。
ところがニワシドリ科の鳥が東屋の魅力に引かれだしたのをきっかけに、オスが衣装の魅力を徐々に建造物や装飾物の魅力へと移し始めたのである。これなら捕食者に狙われる心配もない。
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動物界でも男たちの嫉妬合戦が始まる
これで一件落着だ。金持ちアピールによりメスを獲得できた。キツネや野犬などの捕食者からの危害の可能性も減少した。でもこれでハッピーな新婚生活を送れるわけではないのである。
オス同士の嫉妬合戦が始まるのである。ホリエモンは粉飾等の容疑で牢屋に入った。でもカネボウをはじめ、ライブドアの数倍も悪質な粉飾事件もそれほどの重罪は課せられなかった。オス(男)が嫉妬し、見せしめのようにホリエモンは牢獄に入れられてしまった。
今度は同種間の問題だ。ライバルのオスが隙(すき)をうかがってはやって来て、東屋を壊し、ついでに大事なコレクションを盗んでいったのである。
オスはどうやら近所同士で意地悪合戦をやっているらしいのだ。嫉妬とは人間特有の現象ではないようだ。
どうして人間のメスには発情期がないのか?
どうして人間のメスには発情期がないのか?
色々な説があるだろう。でもドーキンス流の「利己的な遺伝子」のロジックは説得力のある解を提示してくれる。本書ではこう説明される。
女がいつ排卵するのか(男は)分からないので、常に彼女と交わらなければならない。結局のところ排卵がよく分からないと男は女のもとに長く留まらざるをえなくなり、女が本来望む一夫一妻の生活が実現するのである。
遺伝子の命令により精子を少しでも拡散させたい男たち。遺伝子の命令により、子供に宿った自らの遺伝子の安全を最大化させたい女たち。史上最大の戦争が始まった。
最後に
僕たちの身体(からだ)が遺伝子の乗り物だとしたら、僕はどういう状態なのだろう。僕には子供がいる。僕は遺伝子を引き継いだ。僕の生物学的な使命はもう無いのだろうか。
それとも我が子に宿った僕の遺伝子の安全と繁殖の最大化を目指し、僕は我が子の最大限のサポートをすべきなのだろうか。きっとそうだろう。だって、僕が世界中で最も愛してるのは君(※9歳のギャル!)なのだから。
【おわり】

- 作者: リチャード・ドーキンス,日高敏隆,岸由二,羽田節子,垂水雄二
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1991/02/28
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 102回
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備考:竹内久美子氏に関するクチコミと評判
男は女を口説くために、また女は男に関する情報交換を行うために、どちらも言語的能力を進化させた。現代においても、女がおしゃべり好き、噂好きであることに変わりはない。(竹内久美子)https://t.co/e18YdkU6rQ
— 情報の名言@名言ナビ (@jouhou__meigen) 2016年9月27日
有利となるのは若い女ではない。若く見える女なのだ。(竹内久美子)
— 心を癒す言葉 (@iyasu_kokoro) 2016年9月5日
「鼻大きければ男性器も大きい」は概ね正しいと竹内久美子氏 #ldnews https://t.co/uZqOvW4TDU
— あるてな~ (@Altena_________) 2016年8月13日
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備考:恋愛工学生による進化生物学への考察
恋愛工学生にとって進化生物学は必須カリキュラムだ。日々、ツイッター上で人間の神秘について僕たちは議論をしているのだ。
◎テストステロンの謎について
テストステロンだけを増大させると不幸になってしまうのではないかとの直感がなんとなく私にはある。賢明な私のフォロワーさんたちにこの仮説を問いたい。
— PuANDA (@shoichirosm) 2016年10月3日
太古の例でいえば、テストステロン過多は死亡リスクを高めますよね。必要以上に他グループの猿にケンカを売りすぎてしまうので。。。。そのバランス作用として抑制系の幸せホルモン「セロトニン」が脳内に分泌さえるようになったのでは。。。(※30秒で考えた戯言にて!) https://t.co/xSkbYzqBLK
— かえるくん東京オリンピックを救う (@kaerukun777) 2016年10月3日
◎選択権はメスにある!
男(オス)とは悲しい生き物なんだ。。。。
男が勘違いしているのは、選択のベースはあくまでメスにあり。。。。 → メスがオスを選ぶのが動物一般の大原則--竹内久美子氏(動物行動学研究家)に聞く | 読書 - 東洋経済オンライン https://t.co/JJpDwnIrov @Toyokeizaiさんから
— かえるくん東京オリンピックを救う (@kaerukun777) 2016年10月2日
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備考:恋愛本&ナンパ本&モテ本 評論シリーズ
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併せて読みたい!「脳内麻薬 ~人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体/中野信子~」
我々は「報酬系(ドーパミン)」の奴隷か?
ドーキンスは「人間は利己的な遺伝子の乗り物である」と喝破した。人間なんてものは、遺伝子が自らの遺伝子をコピーするための容器でしかないという。

- 作者: リチャード・ドーキンス,日高敏隆,岸由二,羽田節子,垂水雄二
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1991/02/28
- メディア: 単行本
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だが本書「脳内麻薬」では、人間は報酬系(ドーパミン)の奴隷とも解釈できる数々の事例を紹介している。セックス、ギャンブル、アルコール、オンラインゲーム。人はなぜ、これらを辞めることができないのだろうか。
それは中脳から放出される「脳内麻薬」ドーパミンが「快感」を司る脳の各部位を巧みに刺激しているからだと本書では説明される。
我々は報酬系(ドーパミン)の奴隷なのだろうか?
「頑張っている自分へのご褒美」であるドーパミンがうまく働いている限り、私たちの脳は頑張って何かを達成することに快楽を感じ、結果として、程度の差はありますが、努力を続けることができるのです。
私たちの大脳は、中脳から送られてくるこの物質の助けなしには、物事を決めたり、繰り返し実行したりすることができない仕組みになっているのです。
やはり「報酬系(ドーパミン)」の奴隷か?
本書ではアルコール依存症やニコチン依存症、肥満の問題、過食、セックス依存、恋愛依存、ギャンブル依存と「報酬系(ドーパミン)」との関連性が次々と語られる。
ラットの実験。レバーを押すとラットの脳内に快楽が生まれる状態にする。ラットはどのような行動をとるのだろうか?
「ご褒美(報酬)」は本能に打ち勝ってしまうのである。
空腹な状態にしても、ラットは食べ物に目もくれずレバーを押しました。喉が渇いていても、近くに発情期の異性のラットがいても、レバーを押し続けました。脳内の快感は、食欲や性欲といった最も基本的な生理的欲求より強かったのです。
我々は本能の壊れた、脳内麻薬・獲得マシーンなのだろうか?
本書では上記のようなドーパミンの負の側面が全般パートで語られる。でもドーパミンは僕たちを幸せにもしてくれる。人を人たらしめている正のインセンティブにもドーパミンが関与していることが後半ページで語られる公正になっている。
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