- 今回の応募者:海外会社への転職すべきか悩むエリートサラリーマンさん
- 最初のメッセージ:答えはすでに出ている
- 2つ目のメッセージ
- 1冊目:好きなようにしてください(楠木建)
- 備考:本書の別のオススメ・ポイントとは?
- 3つ目のメッセージ
- 2冊目:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015(橘玲)
- 備考:転職を考えているなら「グッドポイント診断」で自己分析を!
今回の応募者:海外会社への転職すべきか悩むエリートサラリーマンさん
第5回目の応募者は「海外会社への転職すべきか悩むエリートサラリーマンさん(※匿名希望)/以下からは略して「エリートさん」。
僕のTwitterのDMに下記のメッセージが届いた。
(※ご本人の許諾を得て掲載しています)
【質問内容】
実は今、転職しようか迷っています。
今年34歳なので、転職するなら最後のチャンスと思っています。
そんな時に、エージェントから●●●という会社のシドニー事務所での仕事オファーをもらいました。
年収は数百万アップでサラリーマンとして大台に乗る数字になるのですが、仕事がかなりハードなことに加えて、報酬の構成が50%固定、50%インセンティブという、数字を上げられなければ生活に困る&クビになってしまう厳しい世界です。
ものすごく苦労すると思いますが、自分としてはやり抜ける自信があることも確かです。
家族での移住になるので、相当な負荷とリスクはありますが、キャリアを積む意味で非常に魅力を感じています。
このオファーを受けるか、もしくは今の会社で頑張るか、他の会社を探すか、色々な選択肢があることに悩んでいます。
キャリアをどう築いていくか、という観点からミドルサーティ向けに何か良書をご存知であればご紹介お願いできないでしょうか!?
なるほど。僕のような非エリートにこんな難易度の高い質問をしてくるなんて・・・。
でも、僕だからこそできるアドバイスもきっとある。
有名な「弱い絆(きずな)理論」をご存じだろうか。「強い絆」の職場の仲間や過去の学生時代の仲間は価値観が均質化しているので、予想通りの情報しか返ってこない。
でも「弱い絆」の仲間は職業や価値観が多種多様だ。だからこそ、自分では考えつかない「予想外の意外性のある回答」が返ってくる。
全く違う境遇の非エリートだからこそ「エリートさん」に伝えられることがあるかもしれない。
最初のメッセージ:答えはすでに出ている
まず最初のメッセージ。
この文面からヒシヒシと伝わってくる。
「エリートさん」のなかで既に答えは出ているよね。
君は海外でチャレンジしてみたいんでしょ?
まあ、相談なんてそんなものだ。
既に自分のなかで答えは出ている。ただ背中の後押しをしてもらいたいのが人間というものだと思う。
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2つ目のメッセージ
2つ目の「エリートさん」へのメッセージ。
それは・・・
好きなようにしてください!!!
もちろん、ご家族も含めての海外赴任だ。家族の同意も必要だろう。選択肢は無限だ。それは悩むのも当たり前だろう。
でも、それでも・・・・
好きなようにしてください!!!
では書籍の紹介に移っていこう!
1冊目:好きなようにしてください(楠木建)
本書は以前のコンサルティング記事でも紹介したので、重複して恐縮だが「エリートさん」の悩みを払拭する最強本として再び紹介する。
楠木氏は本書で言う。
環境が大事なのではない。自分が大事なのだと。外部環境より内部環境(自分)が大切だと。
「環境」の比較は意味がない
環境決定論の怪しさは、現実の世の中を生きる人が身をもって証明しています。同じ環境にいるのに生き生きした人とそうでない人がいるのはなぜか。
(中略)
すなわち内生的な要因のほうが、環境という外生的な要因よりよっぽど説明能力が高いのは明らかです。
楠木氏はここで「大学受験」を例に出して説明する。
僕が問題にしているのは、内実と環境をすり変える愚です。言うまでもなく、結果の良し悪しを左右するのは環境ではなく、その人が実際にどういう勉強をしたのかです。
そういう人(環境論の人)ほど物事がうまくいかなかった時に弱い。「こんなはずじゃなかった。当てが外れた・・・」とか「うまくいかないのは自分の環境が劣悪だからだ・・・」というように、ことの成否を環境のせいにしがちです。
◎僕からのコメント
「エリートさん」が仮に海外挑戦をした場合、当然ながら成功するか失敗するかは分かりません。でも結局はどんな環境でも成功する人と失敗する人がいる。
つまり、これも当然のメッセージになりますが「結局は自分次第!」ってことです。
もちろん、今の会社に留まるという選択肢も全然アリだ。
楠木氏が言うように、どちらの外部環境を選択しても「結局は自分次第!」だからだ。
だから・・・
好きなようにしてください!!!
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備考:本書の別のオススメ・ポイントとは?
「エリートさん」は今後のキャリアプランについても悩んでいるようだが、本書にはその回答もある。その答えは実際に本書をご自身で読んでいただくのが良いと思う。
3つ目のメッセージ
そして「リスク」について考えてみよう。
僕自信、フリーランスに転身し不安定でリスクのある生活をしている。
僕なんて40代だ。フリーランスが失敗したって再就職で雇ってくれる企業なんてないだろう。ホームレスになるしかない。
僕は常に「ホームレスにならないためには、今なにをすべきだろうか?」と自問自答しながら仕事をしている。恐怖と戦っているのだ。
そしてそんな僕の恐怖と孤独を最も体現してくれているのが、下記の本のこの文章だ。
2冊目:お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015(橘玲)
本書の「2015年バージョン」で追記されたエピローグのエッセイに「新宿中央公園のホームレス」というエピソードがある。
なぜ私は、新宿中央公園に引き寄せられるのでしょうか?
深夜のコンビニの前を通ると、ゴミ箱から食べ残しの弁当がはみ出しているのが目につきます。それを引きずり出し、他人が食いかけた肉や飯を素手で口に運んだとき、私はまだ、人間としての尊厳を保っていることができるでしょうか?
あなたは、ホームレスとなって、残飯を漁って生きていく現実をこの目で確認しなければいられない、そんな衝動に駆られたことがあるでしょうか?
あなたには、この恐怖の肌触りがわかるでしょうか?もしそうなら、あなたもまた、リスクを負って生きるとことの意味を知っているはずです。
僕はフリーランスになってから、この文章を200回以上は読んできた。そして我慢ができず、実際に新宿中央公園に出向いてしまった。
このエピソードに「リスク」の全てが凝縮されていると僕は思っている。
リスクと恐怖は絶対に消えない。僕は恐怖と共生している。でもこの恐怖は絶対に失ってはいけないものだと僕は思う。
「ホームレスに転落する恐怖」を肌感覚でリアルに感じているからこそ、僕は絶対に厳しいフリーランスの世界で生き残る自信がある。
最後のこのエピソードを読むためだけでも、本書は購入の価値のある一冊だ。
◎僕からのコメント
「エリートさん」が本書に記載されている“本物の恐怖と孤独とリスク”をリアルに肌感覚で感じることができるなら、海外でも成功するだろう。
今の会社に踏みとどまっても成功するだろう。
最後は無責任なメッセージに聞こえてしまうかもしれないが、(ご家族の意向があるとはいえ・・・)最終的に決めるのは「エリートさん」だ。
だから・・・
好きなようにしてください!!!
【おわり】
備考:転職を考えているなら「グッドポイント診断」で自己分析を!
ドラッカー先生は言った。
「自分の強みにフォーカスせよ!」と。
弱みを補完するのではなく、強みをより最大化せよと。
そのためには自己分析が必要だ。無料の「グッドポイント診断」で自分の強みを可視化してみよう。
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